学校紹介
建学の精神
本校は、平成3年(1991年)4月に開校しております。
中部看護専門学校設置者の医療法人珪山会(けいざんかい)初代理事長鵜飼昌訓(まさのり)先生が、平成7年3月に設立準備当時の「建学の精神」・「校名」・「校旗」・「校章」の思いをしたためられたものであります。
建学の精神
現代の高度成長・安定成長からバブルの崩壊…混迷する社会構造へと変化しております。人間にとって、何をする事が最も大切であろうか、我々には理解出来ないことばかりである。最近感ずる事は、人々のなかには、自我意識過剰で、自己主張が多く、他をかえりみないといった事で、人間性が次第に喪失されようとしている。その人たちは”価値観の違いだ”といっているが、基本的に相違点が有る筈がないと考えている。
昭和55年頃のことであるが人間尊重の立場から、診療も大切だが更に大切な事は若い人の教育である。然し、我々の出来る範囲は限られていて、医療従事者の育成ならばできよう。これこそは現在、また将来においても重要であろうとの思いに至った次第である。キャッチフレーズは『人間尊重の為の教育』即ち、自分で自立出来るように知識と技術を学び国家資格をとる。そして接する人にも自立出来るように指導とお世話をする。換言すれば、人から頼られ責任をもちうるように自己の確立と実現をする。それには誠実さ・善良さと高潔な人柄を基盤としなくてはいけない。そうした願を込めて『自立・健全』を校訓としたのである。
昭和55年看護学校の設立を考え、愛知県衛生部に相談したところ、設立条件を満たさないという事で先送りとして、中部リハビリテーション専門学校の計画をした。
平成元年12月25日、300床に増床の許可を頂いた日に衛生部の先生に再び相談し、ご指導を頂いて、平成3年3月認可を頂いた。昭和55年以来、願い続けた夢の実現が出来たということであります。
校名
中部看護専門学校 …… 言葉として、語呂と響きがいい。
日本地図の中で中部地方に位置し、中部に由来するのであり、中庸の徳を積むといった円満な人格形成を意図して命名しました。
教職員と全学生が何のわだかまりも無く、相互の信頼・理解・協力・献身・努力によって校名を挙げましょう。そして沢山の学生が均整のとれた人に成長して、その名を天下にとどろかせたい。一人一人が愛校心をもち、愛校心を発揮させて頂く事がその原動力をなすものでありましょう。
校旗
非常にいい色調とデザインで、中部看護専門学校の象徴であります。校長自らメーカーに出掛けて、製作したもので、先生の温容にして高邁なお人柄とご性格がよく現れており、先生のお心と魂がこもっております。
毎年4月の入学時、多くの新入生が校旗のもと、我々の一員に加わり、また3月には卒業生が未来へと巣立ちをしております。
入学式・戴帽式・学園祭・卒業式など祝典行事には必ず誇り高く掲げられてきましたが、これから先いつまでも掲げてゆく事になります。校旗こそ我々のシンボルであり、学校の精神であります。
中部看護専門学校で学ぶ者は、校旗の下に美しく・偽りのない・たくましい人に育ち、自立健全の精神を貫いて、社会のために貢献していただきたいものであります。
校章
かたばみ(片喰)を原型としている。黄金草
紋章の中で最も美しく、やさしい、シンプルな紋で、三枚の葉は慈悲・慧智・力を現して、互に手をとり合って調和を願う紋であります。西洋では三つの葉は”スリーハート・しあわせ”の訪れを現していると云われています。
カタバミは、医療に携わる者として最も大切な〔慈悲・慧智・力〕を顕現するもので、原野に自生しており、刈り取っても、刈り取っても繁殖する。可憐に見えるが、どうしてどうして強い強い植物であり、小さい美しい花を咲かせながらどんどん実を結んでゆく、生命力の非常に旺盛な植物であります。
このように、表面的には別々のようにみえても、蔓で結ばれ同根同枝であり、一致団結の象徴といわれております。
中部看護専門学校の名のもとに、共に勉学し、共に運動し、喜びも悩みも共にすること。校長、教務、事務職と学生全体が一つであること。現代社会の人間疎外や孤立化という事を無くしたい。教師の努力によって、学生相互の内面的結び付きを強めて、カタバミのように本当の共同体としての連帯感を一人一人が持って、期待される看護婦としての資格を獲得して下さい。皆さん、輝かしい未来を信じて、毎日を思考し、判断し、行動しましょう。〔平成14年の法改正により看護師となる〕
校章は学校の象徴であり、学校の精神を表している事を考えて下さい。そして誇りをもって校章を身につけてゆきましょう。
カタバミには芽出たい由来があります。
生命力の強いことより、秦の始皇帝が紋章とした。鎌倉時代に土佐に来往した未孫秦氏が、姓がまずいとして長曽我部に変えたが、紋はそのままで武門の宣揚とした。
また、清和源氏の新田氏は、田畑の畦の雑草で弱そうで強いカタバミを紋とした、という話。
教育理念・教育目的・教育目標
教育理念
看護教育についての根本的な考え方
人間の尊重を基盤とし、調和のとれた社会人の育成を目指す。
責任感と向上心を持ち、看護を通じて保健・医療・福祉に貢献できる人材を育成する。
教育目的
教育する側が教育を受ける側に実現しようと目指す価値
建学の精神である「自立」と「健全」を基盤とし、看護に必要な知識・技術を修得させると共に、専門職業人としての人間力を養い、人間性豊かな看護実践者を育成する。
教育目標
教育を通して実現されることが望まれる成果
- 看護の対象である人間を幅広く理解する能力を養う。
- 倫理に基づき看護が実践できる能力を養う。
- 看護の基礎となる知識・技術・態度を修得し、科学的な思考に基づいた看護ができる能力を養う。
- 保健・医療・福祉チームにおける看護の役割を理解し、その役割を果たす能力を養う。
- 社会の動向に関心を持ち、看護の向上を目指して主体的に学び続ける姿勢を養う。
1. アドミッションポリシー (入学者受け入れ方針)
本校で学ぶ学生には、次のような人を望みます。
- (1) 看護学を学ぶための基礎学力があり、向上心をもって主体的・積極的に学習を継続できる人
- (2) 人間や社会に関心があり、思いやりをもって人と関われる人
- (3) 生命に対する倫理観を持っている人
- (4) 論理的に思考し、自分の考えを伝えることができる人
- (5) 他者の話をよく聞いて、周囲の人と良好な関係を構築、保持できる人
- (6) 感性が豊かで創造力・想像力のある人
- (7) 心身ともに健康な人、健康の自己管理ができる人
2. カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)
本校のカリキュラムは、教育理念、教育目的、教育目標の実現を目指し、以下の方針で編成し実施します。
- (1) 本校のカリキュラムは漸進型とし、学年の進行とともに系統的、発展的に学ぶことができる構成とする。
- (2) 学生個々の主体性を育成するため、能動的な学習ができるように、グループワークやディスカッション、発表などの授業形態で授業を展開する。
- (3) 学生の自己学習を促進する科目設定と時間割編成をする。
- (4) 看護の対象である人間をより深く理解するため、3年間を通して人間について学び続けられる科目設定をする。
- (5) ナイチンゲールの看護論を基盤にして、常に三重の関心を注ぎ続けることができるように科目を設定する。
- (6) 学生が一社会人、一生活者として成長することができるよう、社会人基礎力が身につけられる科目を設定する。
- (7) 体験する機会を増やし、学内での学びと臨地での学びが乖離しないように授業を展開する。
- (8) 変化する時代や社会のニーズに対応できるように、最新の学びができるための講師陣を配置する。
- (9) 科学的思考、論理的思考が身に付くよう、自己の看護観を表現するための科目を設定する。
- (10) 知識や技術の統合を図り、看護専門職としての自己の省察ができる能力を身につけるために人として守るべき規範や教養を学ぶことができるように科目を設定する。
3. ディプロマポリシー(卒業認定の方針)
本校では、次の能力を身につけ、かつ所定の単位を修得した学生に、卒業を認め、専門士の称号を授与します。
- (1) 看護の対象である人間を統合体として理解し、生活を営む存在として幅広く捉えることができる。
- (2) 人間の生命と人間としての尊厳・権利を尊重して、対象者に関わる態度が身についており、倫理に基づいた看護を実践することができる。
- (3) 科学的な根拠に基づき、安全かつ安楽な看護が実践できる知識・技術・態度を有している。
- (4) 保健・医療・福祉チームの一員として、多職種と連携・協働を図り、調整的役割を果たすことができる。
- (5) 変化する時代や社会のニーズに対応できる能力を有している。
- (6) 自己を客観的に見つめ、自らの課題達成に向けて、主体的かつ継続的な生涯学習に取り組むことができる。